河内屋社長ブログ蒲鉾丹右衛門の徒然なるままに…

2026.05.23

棒Sの履歴書 #8~棒Sを鍛えた2つの試練!正解を求めて次のステップへ!

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前回「棒Sの履歴書 #7」では、六角形バージョンへの変更が工場・販売サイドの問題を一気に解決し、保守的な地元魚津でも「ボウズをください」と指名していただけるまでになった話を書きました。

デビューから短期間で、棒Sは本当に大きく変わりました。変わるたびに問題を良い方向へ解決し、出荷数も日を追うごとに増え、売上も順調に伸びていきました。

その間、似たような商品も出て来たことは事実です。

しかし棒Sは既に丸から六角形に進化し、中包装も含めて付加価値が上がり、富山県蒲鉾業界の枠を飛び越え、お土産業界で独特の存在感を発揮するようになっていました。

その頃の心境としては他社の似たような商品は気にならなくなっていました。とにかく棒Sのことだけを考え、棒Sに集中することだけに徹しました。

でも、数が出ると、今まで見えていなかった問題やお客様からの声が出て来るのも現実です。

まず一つ目。

「棒Sを落としたら容器が割れた」という声が上がってきました。

材質なのか、厚さなのか。原因と最適解を探るために、工場長が何度も何度も工場内で落下実験を繰り返していました。今でも鮮明に覚えていますが、棒Sを色々な高さと強さで繰り返し床に落とし続ける確認作業です。なんとも言えない光景でした。端から見るとシュールですが、これが現場の真剣勝負です(笑)。

地道な実験の末、容器の材質と厚さを根本から変更するという結論に至り、この問題は解決できました。

そして二つ目。

「ぴりり唐辛子が辛くない!」という声です。

これには本当に困りました。「辛さ」というのは完全に個人の好みの問題だからです。辛さのレベルを何種類も作り、試食を繰り返しました。しかし辛いものが好きな人からは「もっと辛く」、苦手な人からは「辛すぎる」というコメントが返ってくるのです。

当たり前のことではありますが、全員を満足させる辛さなど、存在しません。

悩んだ末、最終的には私が「これだ!」と決めました。どのターゲット層に忖度していても答えは出ない。自分の舌と判断を信じるしかない、と腹を括りました。

ただ、この辛さ問題で苦労しながら、同時にあることを実感していました。棒Sが様々な世代の方に手に取っていただき、色々なシーンで食べていただいている、ということです。子供もいれば、シニアの方もいる。辛さへの声が多様であればあるほど、それだけ棒Sが幅広い人たちの日常に入り込んでいる証拠でもありました。苦労しながらも、少し誇らしい気持ちになったことを覚えています。

この2つの問題を乗り越えたことで、棒Sはまた一つ強くなりました。

次回「棒Sの履歴書 #9」では、また新たな展開について書こうと思います。