2026.05.30
73年の歴史に幕。尾崎かまぼこさんへ敬意を込めて。

昨日の地元紙に、衝撃的なニュースが掲載されました。
同じ魚津市でご近所の尾崎商会(尾崎かまぼこ)さんが、6月末をもって自主廃業されるというニュース。
ご本人から聞いていたので知ってはいましたが、このような形で報道されるとショックですね。
私が蒲鉾業界という未知の世界に飛び込んだのは1993年4月のことです。右も左もわからないまま、朝から遅くまで工場に立ち、とにかく蒲鉾作りを覚えることだけで精一杯でした。富山県内にどんな蒲鉾屋さんがあるのかも、気にする余裕すらなかった頃。
そんな翌年、突然「尾崎かまぼこ館」という大きな建物がオープンしたのです。
驚いて、すぐに見学に行った記憶があります。まだ20代後半だった私には、その規模と存在感がとても眩しく映りました。
あれ以来、尾崎かまぼこさんは富山県東部では誰もが知る存在でした。かまぼこ製造工場の見学ができる施設を持ち、地元の方にも観光客にも有名な施設でした。技術大賞など数多くの受賞歴もあり、富山県蒲鉾業界のなかでも一目置かれる存在でありました。
私自身も新工場という形には憧れながら、河内屋は別の方向で存在感を高める努力をしてきました。戦う土俵は違っていても、お互いを意識しながら切磋琢磨してきたことは確かです。そして富山中心部や西側のライバルに対して「一緒に頑張って戦おう」と酒を酌み交わした仲間でもありました。
昨今のイラン情勢や原油危機、ナフサ危機……様々な要因が重なったのだろうと思います。経営の厳しさは私も肌で感じているだけに、今回の決断がどれほど重いものだったか、想像するだけで胸が痛くなります。
それでも、これは経営者としての英断だったと思います。
73年間、富山の蒲鉾業界を支え、盛り上げてきた尾崎かまぼこさん。
本当に長い間、お疲れさまでした。


