2026.08.18
最後の視察先、ウェストワード社へ。ベーリング海の過酷な大自然の中に、確かに「人」が働いていた!
アリエスカ工場を後にして、私たちが向かったのは、今回の最後の視察先となるウェストワード社です。
先にご紹介したアリエスカ工場と、このウェストワード社。今でこそ同じウェストワード社(Umios社の完全子会社)ですが、もとは別々の会社であり、工場も全く別の場所にあります。ここまで来ると見慣れたダッチハーバーの風景、白頭鷲が飛んでいる空など普通に見ながら車で移動。
まずはオフィスで、いろいろとお話を聞かせていただきました。そのあと、白衣を着てヘルメットをかぶり、いざ工場内へと入ります。
工場の中では、フィレやすり身の製造を見せていただきました。もっとも、ここまでユニシー社さん、エクセレンス号、オーシャン・ローバー号、アリエスカ工場と続けて見てきましたので、正直、驚きはほとんどありません(笑)。おかげで、想定内のこととして、かえって冷静に、細かい部分まで見ることができました。

(↑↑写真:ウェストワード社提供)
とはいえ、です。もう目が慣れてきたとはいっても、次から次へと運び込まれるスケソウダラの、その物量。そして、見事に機械化・効率化された製造ラインには、やはり圧倒されてしまいます。
そして何より、改めて実感したことがあります。これだけ機械化が進んでいても、要所要所には、どうしても人の手が欠かせないということです。たとえば、流れてくる魚の向きを一尾ずつ同じ方向に整えていく作業。そして、フィレの一枚一枚を、目と指先で見きわめていく検品作業。こうした地道な手作業が、いかに大変で、いかに製品の品質を支えているか。ここまで何度も見てきたはずなのに、その一つひとつに、やはり頭が下がる思いでした。
工程の内容そのものは、これまで書いてきたものと重複しますので割愛させていただきますが、機械の力と、人の手。その両方があって初めて、冷凍すり身、フィレが生まれてくるのだと、改めて感じ入った次第です。

(↑↑写真:ウェストワード社提供)
そのかわり、といっては何ですが、ここで強く感じたことがあります。この地でも、日本人の皆さん、Umios社の皆さんが、長年にわたって大活躍してこられた歴史です。そして同時に、その歴史を受け継ぎ、次の時代を確実に担っていく若い世代が、しっかりと育っているということ。それを実感できたことは、大きな収穫でした。
そして最後に、ハリバット(オヒョウ)の加工場も見せていただきました。
いや、このハリバットの大きさには、本当にビックリしました。富山湾で釣れるカレイやヒラメとは、もはや別の生き物です(笑)。同じ平たい魚とはとても思えない、その迫力に圧倒されました。

(↑↑写真:ウェストワード社提供)
こうして、すべての視察を終えて、しみじみと思うことがありました。
アラスカ、ダッチハーバーという過酷な大自然。そして、豊富な資源がありながらも、その管理は驚くほど厳しい世界です。こうした話をしていると、どうしても自然環境のほうに目が行きがちになります。しかし、その現場には、間違いなく「人」が働いている、「人」がコミットしているのです。
過酷な環境の中で、日々スケソウダラと向き合い、最高の製品を生み出そうと努力している人たち。そういう人たちとの出会いや会話こそが、もしかしたら今回の旅の、いちばんの財産だったのかもしれません。
工場視察終了後、ダッチハーバー最終日ということで、「Theダッチハーバー的な景色の写真を撮りたい!」とお願いしたら工場裏の小高い丘に連れて行ってくれました。本当に素晴らしい景色でしたね。冬はどんな風景になるのだろう…など想像しながら、しっかり目に焼き付けました!
手前に見える工場がウェストワード社です。

さて、その夜のことです。
ウェストワード社の皆さんが、今回の旅の歓迎会とお疲れ様会を開いてくださいました。会場は、ウェストワード社の大きな会議室、いえ、イベントスペースとでも呼ぶべき部屋でしょうか。手作り感のある、温かい設えの中に、豪華なワインや食材が用意されていました。
こんな心のこもった席を設けてくださったウェストワード社、Umios社、そしてASMIの皆さんには、感謝の言葉しかありません。懇親会では、現地の皆さんと本当にいろいろなお話ができて、美味しいお酒をいただくことができました。


ほろ酔い加減で外に出ると……そこは、相変わらずの白夜です。お酒を飲んだ後だというのに、外はまるで昼間。どうも昼から飲んでいたような気分になってしまい、時間の感覚が、相変わらずどこかおかしなことになっているのでした(笑)。
その後はホテルに戻り、周辺を少し散策してみました。あまりにも濃密な二日間でしたから、このダッチハーバーの景色を忘れてしまわないように、写真に、記憶に、しっかりと刻んでおきたかった。
そして翌日は、いよいよ最終日。早朝に、アメリカン・シーフーズ社のノーザン・ジェーガー号(NORTHERN JAEGER)が着岸するという情報を得ました。ホテルをチェックアウトする前に、行ってみることになりました。

ウェストワード社の建っている場所も本当に素晴らしい環境です。(↓↓写真:ウェストワード社提供)

スケソウダラを積んだキャッチャーボートが工場前に着岸する様子。(↓↓写真:ウェストワード社提供)

工場の屋根で休んでいる白頭鷲!これ、普通の光景です!(↓↓写真:ウェストワード社提供)

ワインも料理も素晴らしかった!ありがとうございました!




